洋画1951~1960年
◎タイム・マシン 80万年後の世界(The Time Machine)1960年 原作よりもわかりやすい。特撮も当時としてはかなりがんばってる。アカデミー視覚効果賞。そうだろうなあ。 そんなことより、なるほど、イーロイ人とモーロック人が地上と地底に棲み分けられた原…
◇傷だらけの栄光(Somebody Up There Likes Me) まあ『ロッキー』と『あしたのジョー』の原点ってことで。 ちなみにこの映画が公開されたのは1956年、日活で石原裕次郎の『勝利者』が公開されたのはその翌年の1957年。ほほお。くわえて『あしたのジョー』が…
◇マイヤーリング(Mayerling) なるほど『うたかたの恋』なのね。 ってそんなことはどうでもよくって、もしかしたら、これは奇蹟的な映画なんじゃないってことだ。これ、テレビ映画なんだけど、1957年当時はテレビドラマは生放送だったようで、この75分の映…
◇ハリーの災難(The Trouble with Harry) インディ・ジョーンズの格好はここからか~。しかしつまらんな。手塚治虫はこの映画を気に入ってたみたいで、マンガのコマにも構図を引用して被害者の靴の裏に「The Trouble with Harry」とかって落書きをしてたよ…
◇情婦(Witness for the Prosecution) 弁護士チャールズ・ロートンがマレーネ・デートリッヒをしてまるで日本の特攻隊のようだというんだが、英国ではジャパニーズ・スーイサイド・パイレーツていうんだね。
◎鉄道員(Il Ferroviere) いいのか。子供に葡萄酒を呑ませて。 ていうか、そうか、父親は50歳か…。あまりの厳格さに家族からも見放されて、娘の不倫の後始末にお金が必要になって、仲間を裏切るようにストを無視して機関車を走らせて、それで孤立して、酒場…
◇昼下がりの情事(Love in the Afternoon) は~。探偵の娘の冒険初恋物語ね。ま、いいんじゃないかしら。 とはいえ、どうもオードリー・ヘプバーンとゲイリー・クーパーの共演で胸をときめかせたのはいったい誰だったんだろう? いつもおもうことなんだけど…
◇道(La Strada) 夢も希望もない。 不愉快な映画だけど、そうおもわせる作り方はさすがに上手い。天才だね、フェリーニは。 しかし、不愉快きわまりない。ジェルソミーナを死なせてしまうザンパノは大嫌いだ。 どうでもいい話ながら、ジュリエッタ・マシー…
◇泥棒成金 なんていうか、ケーリー・グラントとグレース・ケリーの車がリヴィエラの九十九折れの道をゆくのを見てると、どうしても彼女の事故が頭をよぎる。同時『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』も浮かんでくる。そんなことをつらつらおもっちゃうく…
◇悪い種子なにがあかんかったかって、子役のパティ・マコーマックがやけに大人びた顔をし過ぎてて、ちっとも可愛くないことだ。可憐な顔の女の子が恐ろしいことをおもいつき、それをそのまま引き起こしてるんじゃないかってのがミソなのに、これはちょっとな…
◇麗しのサブリナそりゃまあ玉の輿に乗りたいってのは東西の別なく共通の願い事なのかもしれないけど、ハンフリー・ボガードとウィリアム・ホールデンが兄弟っていう、すごい違和感のある厳ついふたりのおしゃれな喜劇ってはなんだかな~ておもうけど、ま、い…
◎私は告白する なんてまあ贅沢なセットだこと。当時はこんなに作り放題のセットだったんだろうかっておもうわ。教会もセットなんだろうけど、それはともかく、冒頭、directionの標識につられて巡っていく無人の町並みがなんともかっちりしててモノクロームの…
◎間違えられた男 出だし、工藤栄一のような逆光でヒッチコックが登場して、本当の話だと前置きする。とぼけた顔を見せないのがいいよね。 それはさておきベラ・マイルズ綺麗だな。親不知を抜くのに借金しないとっていう肝心の話のときに、人間の歯と顎の進化…
◎北北西に進路を取れ 意表を突く出だしとはこのことで、最初のカット、緑の地に黒の線が引かれ始めるんだけど、あら、なんか三点透視図法のパースラインみたいじゃん、とかおもって、その線に沿ってケーリー・グラントだのエバ・マリー・セイントだのといっ…
◇ライムライト 懐かしい。チャップリンが最後に舞台から転げ落ちて太鼓に嵌まっちゃうところだけ覚えてた。クレア・ブルームはこれが映画デビューだったんだね。上品な顔立ちと演技だ。バレリーナだった彼女をチャップリンが抜擢したのはよくわかるな。けど…
◇禁断の惑星 懐かしい。昔、テレビで何度も観た。イドの怪物のことがわかるようなわからないような感覚だった。イディアとエゴイズムから来てるんだろうけど。でものんびりした映画だったんだね。『宇宙家族ロビンソン』や『宇宙大作戦』の原形なんだね。そ…
◇慕情 あらためて見直すと、香港がものすごく落ちついた町に見える。雑然とはしてるけど猥雑さはまるでなくて、なんだか異国情緒に溢れた鯉艸郷みたいな雰囲気で描写されてる。ま、とはいえ、ひとびとは下世話で詮索好きで噂話は悪口ばかりってのは、ジェニ…
◇勝手にしやがれ(1959年 フランス 90分) 仏題/À bout de souffle 英題/Breathless 監督・脚本/ジャン=リュック・ゴダール 音楽/マルシャル・ソラル 出演/ジャン=ポール・ベルモンド ジーン・セバーグ ダニエル・ブーランジェ ◇原案フランソワ・トリ…
◇アラモ(1960年 アメリカ 162分/202分) 原題/The Alamo 製作・監督・主演/ジョン・ウェイン 音楽/ディミトリ・ティオムキン 出演/リチャード・ウィドマーク ローレンス・ハーヴェイ リンダ・クリスタル ◇1836年、アラモの戦い テキサス独立のための戦…
◇甘い生活(1960年 イタリア 174分) 原題/La dolce vita 監督/フェデリコ・フェリーニ 音楽/ニーノ・ロータ 出演/マルチェロ・マストロヤンニ、アニタ・エクバーグ、アヌーク・エーメ、イヴォンヌ・フルノー ◇神は死に、天使は語らず しょっぱな、屋上…
◇ナイアガラ (1953年 アメリカ 92分) 原題 Niagara 監督 ヘンリー・ハサウェイ ◇モンロー初のテクニカラー作品 その昔、テレビで観たことは観た。ところが今回観るまで知らなかったんだけど、この作品がモンローウォークの始まりなのね。左と右のヒールの高…
◇理由なき反抗(Rebel Without a Cause 1955年 アメリカ) 小学校の高学年だったか、おそらく、初めて観た。 もちろん、テレビ放送だ。 でも、そんなに好きにはなれなかった。 だって、ジェームズ・ディーンが不良に見えたんだもん。 ものすごくナイーブな青…
◎太陽がいっぱい(1960年 フランス、イタリア 118分) 原題 Plein Soleil staff 原作/パトリシア・ハイスミス『才人リプレイ君』 監督/ルネ・クレマン 脚本/ルネ・クレマン ポール・ジェゴフ 撮影/アンリ・ドカエ 美術/ポール・ベルトラン 音楽/ニーノ…
◇翼よ!あれが巴里の灯だ(1957年 アメリカ 138分) 原題 The Spirit of St. Louis staff 原作/チャールズ・リンドバーグ『翼よ!あれが巴里の灯だ』 監督/ビリー・ワイルダー 脚本/ビリー・ワイルダー ウェンデル・メイズ 脚色/チャールズ・レデラー 撮…
◎見知らぬ乗客(1951年 アメリカ 101分) 原題 Strangers on a Train staff 原作/パトリシア・ハイスミス 監督/アルフレッド・ヒッチコック 脚本/ウィットフィールド・クック 脚色/レイモンド・チャンドラー ツェンツィ・オルモンド 撮影/ロバート・バ…
◎サイコ(1960年 アメリカ 109分) 原題 Psycho staff 原作/ロバート・ブロック『サイコ』 監督/アルフレッド・ヒッチコック 脚本/ジョセフ・ステファノ 撮影/ジョン・L・ラッセル 音楽/バーナード・ハーマン 美術/ジョセフ・ハーレイ ロバート・クラ…
☆去年マリエンバートで(1960年 フランス、イタリア 94分) 原題 L'Année dernière à Marienbad 監督 アラン・レネ 出演 デルフィーヌ・セイリグ、ジョルジュ・アルベルタッツィ、サッシャ・ピトエフ ☆過去と幻影の相克 封切られた当時、もちろん、各映画祭…
☆わが青春のマリアンヌ(1955年 フランス 105分) 原題/Marianne de ma Jeunesse 監督・脚色/ジュリアン・デュヴィヴィエ 音楽/ジャック・イベール 出演/マリアンヌ・ホルト イサベル・ピア ピエール・ヴァネック フリードリッヒ・ドミン ☆イリゲンシュ…
◎十二人の怒れる男(1957年 アメリカ 96分) 原題/12 Angry Men 監督/シドニー・ルメット 原作・脚本/レジナルド・ローズ 製作/ヘンリー・フォンダ、レジナルド・ローズ 撮影/ボリス・カウフマン 美術/ロバート・マーケル 音楽/ケニョン・ホプキンス …
◎裏窓(1954年 アメリカ 112分) 原題/Rear Window 監督/アルフレッド・ヒッチコック 音楽/フランツ・ワッツマン 出演/ジェイムズ・ステュアート グレース・ケリー レイモンド・バー ◎車椅子に乗った目撃者 ♪モナリザの流れる庭に殺人なんて、なんてまあ…